2か月前からの外側上顆炎/テニス肘

※あくまで個人の感想であり、皆様に同じ効果が出るということではございません

当院
来院前は、どのような症状でお困りでしたか?

患者様
利き腕の肘の痛みが2か月続いていた

当院
治療後は、治療前と比べていかがですか?

患者様
3回の治療でほぼ痛みなく日常生活ができるようになりました

当院
他の病院や治療院の治療と比べていかがでしたか?

患者様
比べてないのでわからない

当院
施術やお体の状態についての説明はいかがでしたか?

患者様
わかりやすかったので「気づき」に繋がりました

当院
同じ症状でお悩みの方で受診を悩まれている方へ一言お願いいたします

患者様
半信半疑だったけど、年だから!とあきらめないでよかった😊!

痛みは年齢のせいではありません

今回は肘の痛みでお困りだった女性の症例です

2か月前から痛みが強くなり仕事や家事など日常生活にまで支障をきたしてしまうほどでした

しかもこの方非常に多趣味で、自転車、工作、園芸と非常に肘を使う機会が多く趣味も満足に楽しめず非常にお困りで「歳のせいかなぁ…」と半ば諦めていらっしゃったそうです

はじめにお伝えしておくと

テニス肘に年齢はほとんど関係ありません!!

筋肉や腱が加齢によって柔軟性が低下することもありますが、年齢が直接的に原因となることはないのでご安心下さい。

テニス肘とは?

テニス肘とは、各スポーツによる肘関節周囲の痛みの総称であり、正確には内側上顆炎・外側上顆炎と言われます。テニス肘では、主にバックハンドストロークによる前腕伸筋群の使い過ぎによる外側上顆炎、フォアハンドストロークによる前腕屈筋群の使い過ぎによる内側上顆炎に分かれます。ゴルフ肘・野球肘では、前腕屈筋群を多く使うため内側上顆炎になりやすいですね。しかし、近年ではスポーツをしていなくてもデスクワーク(PC作業)により肘を痛める方も増えてきています。

筋肉の緊張によるアンバランス

テニス肘(外側上顆炎)の原因は、主に前腕の伸筋群(手を反らす役割)の柔軟性低下によるものと一般的には言われていますが、多くの場合はそれだけではありません。伸筋群の反対の役割をする屈筋群の緊張が関係していることもあります。前腕の屈筋群は手首や肘を曲げたり手を握ったりする際に働く筋肉です。

運動学的にはある動作をした際にメインで働く筋肉を「主動筋」。その筋肉と反対の動きを行う筋肉を「拮抗筋」と呼びます。上の図の通りこの2つの筋肉は互い違いの働く作用があります。

主動筋が縮む際に反対の拮抗筋は緩んでいなくてはいけません。

つまり拮抗筋の柔軟性が低下していると主動筋にかかる負担・ストレスが大きく増加します

今回の場合は伸筋群が主動筋、屈筋群が拮抗筋となります。今回の方の場合、趣味で自転車・工作・園芸と手を強く握ったり手首に負担をかける動作が多く存在しました。そのため屈筋群が緊張、柔軟性が低下し、伸筋群の負担が増加した状態でデスクワークという伸筋群を使用する機会が多かったことが大きな原因だったと考えられます。

原因

テニスやゴルフで受傷する場合の多くは、肘の外側部分に繰り返しの衝撃が加わることで炎症を起こしてしまう事により発症すると言われています。デスクワークでもタイピング動作を続けていると指を反らす動作により肘の外側に繰り返しの衝撃が加わることで症状を引き起こすといわれています。

外側上顆に付着する筋肉

 

①総指伸筋 ②肘筋 ③小指伸筋 ④回外筋 ⑤尺側手根伸筋 ⑥長橈側手根伸筋 ⑦短橈側手根伸筋 ⑧尺側手根屈筋:この筋肉は、同じ外側に付着しますが治療家にも意外と忘れられがちな重要な筋肉です。※腕橈骨筋

外側に付着する筋肉はこれだけ存在します。しかし、外側に付着している筋肉だけがテニス肘の原因となっているわけでもありません。前腕側の腕橈骨筋をはじめ上腕側:上腕二頭筋・上腕三頭筋、上腕筋。また肩甲骨周囲の筋肉やアライメントがテニス肘に原因となっているケースも少なくありません。多くが必ず関係していると言っても過言ではありません。

症状

  1. 荷物が持てない
  2. ペットボトルのふたが空けられない
  3. 雑巾を絞ると痛い
  4. クラブやラケットをフルだけで痛い
  5. 顔を洗う動作で痛い
  6. ペンで書くのが痛い
  7. 肘の曲げ伸ばしだけでも痛い

などなど数え上げたらきりがありません。この中でも5番6番7番となってくると症状が少し重くなっている状態です。ここまで痛みが強くなると回復には時間が掛かる可能性が高いです。やはり早めに対処することをお勧めいたします。

正しい治療法が大切

今回の方の場合上記の筋肉のアンバランスに加え、あと2点ほど原因となるポイントがありました。そこをしっかりと調整し3回でほとんど痛みは消失し、趣味も痛み無く楽しんでいただくことが可能になりました。テニス肘(外側上顆炎)の治療において、伸筋群のマッサージやストレッチなど患部のみ治療するケースが多くみられますがそれだけでは原因のすべてを取り除くことは難しいでしょう。

未分化の組織(外側上顆症)

肘だけでなく関節周りの痛みは、未分化の組織が発生してしまう。これは欧米で発表された新しい知識で、外側上顆症ともいわれています。この未分化の組織関節の曲げ伸ばしの際に挟まってしまい痛みを生じたり、神経に悪さをしてしまい痛みを生じると言われています。肘の痛みの原因として考えられるのは「未分化」の組織です。人間にはもともと自己治癒能力が備わっています。たとえば膝をすりむいてもしばらくするとかさぶたが出来て傷がふさがりますよね?それと同じようなことが外側上顆炎でも起こりうることがあります。

この未分化の組織が形成されている場合には、その組織を一度壊さなければいけません。つまりただ揉みほぐすだけでは症状の改善は難しいということです。当院では治療器や筋膜リリース、徒手による強刺激など状態に合わせた方法で未分化の組織を一度壊していきます(イメージ)。治療直後は少し痛みを伴うことがありますが、2~3日後にかなり痛みが抜けるケースが多いです。

やはり痛みのある部分にフォーカスするのではなく全体を診て原因となる部分を探すことが必要です

今現在テニス肘を治療されていてあまり改善がなく、「歳のせいだから…」と諦めている方いらっしゃいましたら諦めずにぜひ一度ご相談下さい。

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