テニスによる肩の痛み
※あくまで個人の感想であり、皆様に同じ効果が出るという事ではございません。
1か月前からの肩の痛み
約1か月前、試合の前のアップ中に違和感を覚えたそう。そして、サーブやフォアを打つ際に肩に痛みを感じるようになってしまった。1か月後に迫る大会に出られるのか?という不安が彼自身そしてご家族にも感じられました。当院来院までの2週間で約5件の治療院に足を運んでいたが、効果を感じられず、お知り合いのご紹介で当院を受診されました。
肩の痛みの根本的な原因は、体幹の硬さ
他の治療院では、『あと一か月の間に深部の筋肉を鍛えるしかない』と全身マッサージ。また、『この機械でしか治らないよ?』と『NASA』で開発された治療器をするなどしたそうですが効果はなかったそうです。このどちらも絶対に間違っているという事はないと思いますが、しっかり治療を継続することをしないと結果は見えてこない所もあります。そして、今回の大事なポイントは、手足が長くとてもアドバンテージなこの少年は、体幹がとても硬くこのアドバンテージがかえってデメリットとなってしまっているように見えました。身体を捻ってもらってもこの若さのわりに90度しか回旋が出来ず、これでは肩にかかる負担はとてつもなく大きくなることは容易に判断できます。体幹とは、骨盤・股関節回りが硬く上半身だけで身体を捻っている状態になっているという事です。アンケートにちょうどよくほぐしてくれると記載がありますが・・・中学生のボキャブラリーという事で理解しています。決してほどよく全身をほぐしたわけではなく、肩の動きに合わせて悪い部位を動かせるように治療をさせていただきました。
局所の痛みは、定電流治療器AAP
体幹の施術をすると若さゆえか、体幹の回旋運動はすぐに130度を越えるまでになり、肩の痛みも軽減してきました。肩がしっかりと動かせる状態にしてあげることで痛みが軽減するという事です。しかし、負荷をかけた際はやはりまだ痛みが残存しているので、少なからずとも肩関節の軟部組織に損傷もあるのでしょう。そこは、ご家族の希望もあって関東では当院にしかない治療器『定電流治療器AAP』を使用しました。ご両親は、九州遠征の際にあの日本人テニスプレーヤーのトレーナーをされていた方にこの『定電流治療器AAP』について聞いていたそうで、知っていたそうです。そしてたまたま知人の紹介で来院した当院にその治療器があったという偶然がありました。やはり人とのご縁は本当に大事ですね。
2回の治療で打てる感触
2回目の治療後、恐る恐るラケットを振ると痛みなく、軽めに打つことが出来たそうです。そして、数日後にはまたさらに負荷をかけて打つことが出来たそうで、まだ若干の痛みはあったかもしれませんが、何とか大会には出れたそうでこちらもホッといたしました。
考察
今回のようにわずか数日の間に様々な治療院に行くことは、個人的にはあまり良いとは考えませんが、ご自身が納得がいかない場合は、早めのセカンドオピニオンも良いかと思います。どんな症状でも、治療後の結果ばかりにこだわり、院を変えるのではなく治療方針や原因の説明などの理解・納得具合で判断されると良いと思います。何でもすぐその場で治せる人はこの世の中に絶対にいないですから。『木を見て森を診ず』そして、痛い箇所ばかりを診ていてはやはり良い結果は得られないことが多いです。しっかりと身体を診て、その方の日常生活や癖なども良く話を聞くと治療の近道となるポイントが出てくるかもしれません。当院では常にそこを大事に施術にあたっています。
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