デスクワークでテニス肘?と思った肘関節炎
※あくまで個人の感想であり皆様に同じ効果が出るという事ではございません。
症状 | 1週間前から仕事中に肘が痛くなり、検索をするとテニス肘だと思い来院。 |
治療期間 | 1回~2回(確認の為2回) |
考察 | ご本人様がテニス肘と訴え来院されましたが、テニス肘(外側上顆炎)ではなく、急性期の肘関節炎であった。この様な場合、肘関節及び肘頭滑液包炎に注意をしなければいけません。 |
曲げ伸ばしをすると肘関節が痛い
テニス肘を訴える中でも肘の曲げ伸ばしをするだけでも痛い方は、少し重症レベルと判断しています。しかし、今回の様に急性期の痛みの場合は、早期に改善してしまえば問題ありません。急に痛めたわけでもなく曲げ伸ばしも痛いという方は、早めの受診が望ましいと考えます。
上記にも詳しく説明していますので、参考にされてください。
肘関節・肘頭滑液包炎とは?
疾患のポイント
- 肘頭滑液包炎とは、肘頭の皮下にある関節滑液包が機械的刺激や感染によって炎症を生じて痛みと腫れを生じることである。
- 一般的に、臨床上よく遭遇する肘関節周囲の滑液包に発生する障害は肘頭皮下包であり、肘頭滑液包炎としてよく知られている。
診断
- 肘関節周囲に腫脹感がある場合、肘頭滑液包炎に由来するものか、軟部腫瘍によるものか、関節内に由来するものかを鑑別に挙げる。
- 問診、特徴的な臨床所見、腫脹部の穿刺により診断できる。鑑別には、腫脹部の性状(可動性の有無、波動の有無、疼痛の有無)の把握が最も重要である。通常の反復刺激により発生した非感染性肘頭滑液包炎は、肘頭皮下に限局した無痛性で半球状の腫脹を認め、多くは波動を触知する。30~60歳の中・高年齢層に発症しやすい。
- 超音波検査(エコー検査)で腫脹部が嚢腫性病変か腫瘍性病変か確認することができる。腫脹部が充実性腫瘍を疑わせる場合、安易な穿刺は施行せずにMRIなどの検査を行う。
- 非感染性と感染性の鑑別を行うことが重要である。通常、細菌感染所見が加われば疼痛あるいは熱感等の局所炎症症状が高度となり、日常生活動作に強い障害をきたす。
- また、非感染性肘頭滑液包炎では、穿刺液は一般的には黄色漿液性である、結晶誘発性滑液包炎が疑われる場合は、穿刺液の顕微鏡検査が必要となる。感染性(化膿性)滑液包炎では、穿刺液は粘稠性が増した混濁性か膿様で、穿刺液の培養検査により起炎菌を確定できる場合がある。
重症度・予後評価
- 感染性滑液包炎は予後不良が多いが、糖尿病合併例はさらなる不良因子となり得る。
- 非感染性肘頭滑液包炎では、保存的治療に反応し、予後良好なことが多い。
https://clinicalsup.jp/contentlist/1903.html:今日の臨床サポート参照
詳しくは、上記に記載されていますが、わかりやすい点ではデスクに肘が擦れている状態だけでも細菌が侵入してしまう可能性もあります。なるべくデスクに肘をついて仕事をしないようにする事が予防にもなります。症状としては、腫脹や熱感を伴い、何もしなくても痛い、疼痛を伴います。腫れを引かそうと水腫が見られることもありますので、お怪我をしたわけでもないのに急に肘が腫れてきた場合は注意が必要です。
治療と予後
今回の様に急性期の肘の痛みの場合では、炎症を抑える事が重要であり、何故痛めてしまったのか?を探り予防策をお伝えする事が重要です。ここ数日、デスクワーク忙しく肘を付いた姿勢のまま業務をこなしていたそうです。そのうち、『あれ、何か肘が痛い・・・』ネットで調べると『テニス肘・・・』これはまずいと来院されました。初回の治療後からかなり痛みが軽減していましたので滑液包炎などの心配はないと思いましたが、念のためそのような疾患もある事はお伝えし、肘を着かないで仕事をするようにその他、肘に負担の掛からない日常生活法をお伝えして終了しました。2回目の来院時は、ほとんど痛みはなく違和感程度でした。急性期の痛みのうちに治療をする事が早期治癒ならびに慢性化せず、治療も長引かずに済む方法ですのでお身体に何か不調があった際は、早めに医療機関にご相談下さい。
テニス肘・肘の痛みでお困りの際は、横浜駅徒歩12分『なる.整骨院』へご相談下さい。