なかなか良くならなかったテニス肘の治療
※あくまで個人の感想であり、皆様に同じ効果が出るということではございません
今回の症例は、テニスをこよなく愛する女性の方で、テニス歴が長いのはもちろん、今年のフランスで開催される全仏オープンまで見に行ってしまうくらいのアクティブな方です。
最初痛めた時は「スグ治るかな〜」くらいに思っていたそうで、なかなか治らずに当院に足を運んでくれました。
そもそもテニス肘とは!?
テニス肘とは主に2種類ありひじの内側が痛いのかひじの外側が痛いのかで、治療法や鑑別方が異なります。今回の方の場合だと外側の痛みでしたので、下記のように外側上顆炎ということになります。主にバックハンドを多用するプレーヤーに多いのが最大の特徴です。テニスやゴルフといったスポーツで痛めることが多いので、当院では、外側、内側上顆炎に統一しております。
やはり検査が大事!!
さて、肝心の治療法ですが、治療をする前にどこを治療していけばいいのか・・・・
ただ闇雲に治療してもなかなか良くならないのが人の体です。悪いところを取って良いものに入れ替えるみたいなことができたらいいのですがそうはいきませんよね・・・
そこで大事なのが、検査です。検査を繰り返してどこが痛いのかしっかりと特定してから治療を開始します。そうすることで最短での完治が実現すると思っています。
今回はかなり慎重に治療を行い、大好きなテニスも一時中断していただきました。そして、筋膜リリースを行って筋肉以外のところからのアプローチも行いました。
完治を優先するということは時として好きな趣味もお休みいただくこともあるかもしれません・・・
完治してからテニスを開始して痛みのないテニスと痛みに耐えながらするテニス・・・
どちらがいいかは明白ですよね??
基本的には外側の痛みは取れる
治療は早ければ早いほどいいというのは口酸っぱく言ってきましたが治療は痛めたらすぐ開始するというのが定石です。早く治療をしっかりとしていけばしっかりと良くなると思っています!
痛みが出てなかなか治らないな〜と思っている方お早めにご相談くださいね
未分化の組織
テニス肘および関節周囲の治療には欠かせない知識です。肘だけでなく関節周りの痛みは、未分化の組織が発生してしまう。これは欧米で発表された新しい知識で、外側上顆症ともいわれています。この未分化の組織が関節の曲げ伸ばしの際に挟まってしまい痛みを生じたり、神経に悪さをしてしまい痛みを生じると言われています。肘の痛みの原因として考えられるのは「未分化」の組織です。人間にはもともと自己治癒能力が備わっています。たとえば膝をすりむいてもしばらくするとかさぶたが出来て傷がふさがりますよね?それと同じようなことが外側上顆炎でも起こりうることがあります。この未分化の組織が形成されている場合には、その組織を一度壊さなければいけません。つまりただ揉みほぐすだけでは症状の改善は難しいということです。当院では治療器や筋膜リリース、徒手による強刺激など状態に合わせた方法で未分化の組織を一度壊していきます(イメージ)。治療直後は少し痛みを伴うことがありますが、2~3日後にかなり痛みが抜けるケースが多いです。
【参考】その他テニス肘の症例はコチラ
⭐︎当院のテニス肘で使っている治療法のひとつ、筋膜リリースも合わせてご覧下さい!!