腸脛靭帯炎が筋膜リリースで改善!
※あくまで個人の感想であり、皆様に同じ効果が出るという事ではございません
今回は今年の春に消防士を目指して「石垣島」から上京し、現在は消防学校で毎日厳しい訓練を行っている方の症例です。
日々の訓練や自主トレで走っている際に、膝の外側に痛みを感じるようになり整形外科さんに行ったところ『腸脛靭帯炎』と診断を受けたそうです。
来院時は処方された痛み止めを服用しながら訓練をされていました
腸脛靭帯炎(ランナーズニー)とは
腸脛靭帯は大殿筋と大腿筋膜張筋から連続しており膝関節をまたいで最終的には脛骨の外側に付きます。
この腸脛靭帯が大腿骨の外側と繰り返し擦れてしまうことで慢性的な炎症を引き起こしてしまい痛みを生じます。
ちょうど〇で囲んでいる部分に痛みが出現します。
症状の特徴としては
- 膝の外側に擦れるようなギシギシとした違和感を感じる
- 走っている最中や走り終わりに痛みが出現し、休むと軽快する
- 膝の外側をおすと痛い
初期は違和感や走り終わった後のちょっとした痛みですが、重症化していくと痛みで走ることが困難になり日常生活にも影響を及ぼすこともあります。
基本的には運動中止となりますが、それでも半年~1年かかったという例もあり、なかなか治りずらいケガの1つと言えるでしょう。
【参考】腸脛靭帯炎の症状・原因・治療
原因は足関節
腸脛靭帯炎はオーバーユース(使い過ぎ)によるものとされていますが原因はそれだけではありません。
他にも走る際のフォームや足の形状による影響が考えられます。
<今回の症例では足が『回外足』というのがポイントでした>
上の図の一番右側が回外足です。足首が通常よりも内側に向いてしまっています
回外足の状態で走ると接地時に膝が外側に流れてしまうため、腸脛靭帯に通常よりもストレスが加わります。
これにより大腿骨との摩擦が増え、結果として腸脛靭帯炎を引き起こす要因となりうるのです。
筋膜リリースを実施
治療は上記の回外足の改善のため、足関節や足趾の調整を行いつつ肝心の腸脛靭帯には『筋膜リリース』を用いました!!
【参考】筋膜リリースとは
筋膜リリースを行うと痛みのあるラインに沿ってハッキリと皮下出血が!!
癒着を起こしていた証拠ですね。5回目の治療時にはほとんど皮下出血も消え、痛み止めを服用することなくハードな訓練時にも痛みが出ることは無くなりました!!
運動を続けながらもこの回数で改善が見られたことで、改めて筋膜リリースの可能性を感じました
腸脛靭帯炎、腱鞘炎をはじめその他慢性的な筋・腱部の炎症による痛みでお困りの方はぜひ筋膜リリースをご検討いただけると良いかと思います。