高校生ピッチャー投球時の背中の痛み/野球/スポーツ障害/整体/横浜駅
※あくまで個人の感想であり、皆様に効果がでるということではございません
今回は高校野球部の右投げピッチャーで
夏に最後の大会を控えている選手の症例です
症状は投球時に右の背中にハリと痛みを感じるとのことでした
問診・検査をしていくと色々と問題点が見えてきました
投球動作とバランス
他のスポーツにおいても言えることですが
特に野球は身体を捻る動作が多く
左右のバランスが崩れやすい傾向があります
(ピッチャーは特に顕著な気がします)
上の図は投球動作の一連の流れを示したもので
ピッチャーの投球動作は大きく5つのフェイズに分けられます
背中をはじめ、全身を大きく使うことが分かります
今回の背中の痛みはアクセラレーション~フォロースルーにかけて
その中でもリリース時(ボールを離す瞬間)に強く現れていました
つまり右の背中が引き伸ばされたときに
痛みが生じていることが推測できます
今回の問題点
検査においてまず初めに気になったのが
右肩が顕著に内側に入ってしまっている『巻き肩』でした
これは大胸筋・小胸筋が緊張による影響が大きいです
『巻き肩』一般の方でも非常に多くみられ
肩こりや頚の症状、姿勢不良の原因となります
そして巻き肩に伴って
肩甲骨の位置の左右差も認められ
左に比べて右の肩甲骨が上方回旋した状態でした
上の図を見るとお分かりになると思いますが
『菱形筋』という筋肉は(○で囲んである筋です)
肩甲骨が上方回旋することで伸張されます
つまり今回の痛みの原因は
投球時に菱形筋へ過度なストレスがかかっていた為
だと考えられました
施術は上記の問題点を改善する様に調整しました
しかしもう一つ大きな問題点が…
背中の脊柱起立筋にも左右差がみられ
左に比べて右側が明らかに膨隆していました
右投げの場合、身体を大きく左に捻ります
その際かかる右の起立筋への伸張ストレスが蓄積し
右の起立筋に膨隆が見られたのでしょう
先日のKYTアドバンスセミナーで
学んだテクニックを生かし1回の施術で
起立筋の左右差はほキレイに無くなりました!!
痛みも数回の施術で改善し
1試合完投しても全く平気だったそうです^^
競技特性を踏まえたケア
スポーツでは同じ動作を繰り返すため
使われる筋肉も偏りやすくそのまま放置してしまうと
今回のように見て分かるぐらいバランスを崩してしまいます
運動後のケアはもちろんですが
競技特性を考慮してケアをしてあげるとベストかと思います!!