スマホ首・テキストネックにご注意を!!
スマホやタブレット、パソコンなどの端末の普及により今やほとんどの人が持っている端末であると言っても過言ではないと思います。
どこでもインターネットが閲覧できるなどはいまさら言うまでもないくらい便利な世の中だとわたしたちも感じていますし、必ず皆さんも一日で1回は使っていると思います。
そんな中、当院でも非常に問い合わせが多くなってきている首の痛み、肩の痛みの患者さまたちの多くに見られる、いわゆる「スマホ首」、「テキストネック」といわれる症状についてまとめてみました。
「名前の由来」
スマホ首とは?
名前の通りスマホやタブレット端末を使う姿勢により肩や頚の筋肉に痛みを起こすことで医学的には反復性ストレス障害(repetivity stress injury)と言われ、繰り返し同じ動作を行うことによって起こるストレス障害のことを指します。
テキストネックとは?
テキストネックというのはスマートフォンやタブレットなどのハンドヘルド(Handheld:片手持ちサイズのコンピューターの総称)が首に大きな負担をかけ、様々な症状を引き起こすというものです。
日本でいうところの「スマホ首」、「スマホ症候群」と同義語と捉えられることが多いです。テキストネックはフロリダ州のカイロプラクター、ディーン・フィッシュマンによって提唱されました。日本ではまだなじみの薄い言葉ですが、欧米ではストレートネックやスマホ首よりも話題となっていてテキストネックという言葉が浸透しつつあります。
「原因、症状」
ではなぜなるのでしょうか・・・?
下記の図を見るとスマートフォンやタブレットの位置と角度によって大分首にかかる負担が変わるのがお分かりいただけると思います。
アメリカ ニューヨーク州の脊椎専門クリニック、ケネス・ハンスラージ氏の研究によると、頭を傾ける角度によって首への負担が増えることが発表されています。
端末を見ているだけでこれだけ負担がかかるわけですから、電車やバスなどの公共機関に乗っている時や、何かの待ち時間のときについ見てしまう癖などで、毎日何回も何十回も繰り返すという事が身体にとっていい事のはずがありません…。
主な症状としては首を下におろしている状態が続くので首、肩への症状がメインです。
例えば、
- 首の痛み、肩のコリ
- 手の痺れ、頚椎症、椎間関節症
- めまい、吐き気
- 緊張性頭痛
- 自律神経失調症
- うつ状態、やる気が出ない etc
など色々症状が出やすいと考えます。
もちろんスマホ首から来るものだけではないので、上記のような症状が出ていても必ずしもスマホが原因とも言えないので他の疾患も疑わなければいけませんが・・・。
ストレートネックという言葉と混同しがちなので注意が必要です。
ストレートネックというのはその名の通り、首がまっすぐになっていることを指しますので、今日のブログで取り上げているスマホを持つ姿勢や使っているときの首の形を指すスマホ首は、首の形がストレートになっているかどうかは関係ありません。
ストレートネックではないスマホ首の人は大勢います。
また、ストレートネックと診断された方の中にも、実はストレートネックではなかった例もありますので、加えて注意が必要です。
【参考】
「対策」
では、ならないための対策は?
1.スマホやタブレットの持ち方に注意して生活をする
これがまず第一です。首が前に落ちないでしっかりとした姿勢でスマホを取扱いましょう。
2.首を落としての15分以上の連続使用を避ける
どうしてもスマホを見なければいけない時がやはりありますよね・・・。でも見る時間を決めて首や肩に負担をかける動作を控えましょう。
3.ストレッチを行い血流を上げ首を元の位置に戻りやすくする
自分で出来ることのひとつとしては、このブログをご覧になっているということは「自分はスマホ首」なのではないかとお悩みの方もいると思います。
その解決策として部分的なストレッチを職場が難しければ自宅で取り入れると症状が軽減されたりスマホ首を予防できると考えることができます。
大きく分けて6つのストレッチを行います
・胸のストレッチ
大きく呼吸しながら自然な形で伸ばすように意識しましょう
1.肩甲骨ストレッチ
なるべく大きく動かすことを意識しましょう。
2.首のストレッチ
決して痛みの度を越えて首の曲げ伸ばしはしないように注意しましょう。
3.お腹のストレッチ
お腹のストレッチは腰に負担がかからないように注意しながら20~30秒キープします。
4.モモ裏のストレッチ
膝が曲がってはあまり意味がないので膝が伸びきるところを意識して行いましょう。説明の通り、足を掴めない人はタオルを使用して無理なく行いましょう。
5.お尻のストレッチ
足を組むような形で行いますので身体が硬いと、その体勢をキープできない可能性がありますので難しければ寝転んで足を組んでも大丈夫です。
以上の6つです。どのストレッチも20~30秒はキープしてもらって決して無理のないように行います。
この6つのストレッチを継続して行っていく事でスマホ首の予防や解決の糸口になると思いますので、結果がすぐに出なくてもしっかり継続して続けることが大事です。
「まとめ」
現代社会にはなくてはならないものになりつつあるスマートフォンやタブレット。
その反面、使い過ぎや、無理な使い方によって身体に負担をかけすぎてしまうこともまた事実。
実際スマホがないと不便なのもわかりますが少しスマホに依存し過ぎている傾向も見受けられます。
身体を犠牲にしてまで使う必要が果たしてあるのか・・・。
その答えは分かりません・・・。
当院でもこういった症状で来院される患者さまも増えてきています。もちろん治療をするまではいかなくても予備軍の方はかなり多いと思います。
意識を少し自分の方に向けてあげれば、初期症状であれば自分で改善できるものでもありますので、もしかして「スマホ首かな?」と思っているあなた、ぜひ今日ご覧になったことを実践してみてくださいね。
筋膜リリースなんかも症状改善には必要かもしれないので併せてぜひお読みください。
【参考】