半年間あまり改善がみられなかった膝の痛み
※あくまで個人の感想であり、皆様に同じ効果が出るという事ではございません。
治療期間 | 約1ヶ月半(5~6回) |
治療内容 |
|
考察 | 膝関節は股関節と足関節の影響を強く受ける為、この2関節の可動域が乏しい方は膝の痛みに気を付けた方が良い。また前もも(大腿四頭筋)が硬い方も要注意。 |
階段で痛め慢性化してしまった
今回は半年前にゴルフに行った際、階段で膝を痛めてしまった調理師さんの症例です。そこから3件ほど病院や整骨院に通院をしたそうですが、日常的に膝への負担が大きく完全に慢性化してしまっていました。ご来院された当初は痛みでしっかりとしゃがむこともままなりませんでしたが、大好きなゴルフを続けたいということで治療を開始しました。
軟部組織の癒着と内転筋
TMさんの場合、主に膝の内側に痛みが生じていました。元々は階段で痛めたということもあり、半月板損傷の可能性も疑いましたが、検査上は半月板に異常はみられませんでした。
【参考】膝関節半月板損傷とは?
検査を進めていく中で今回の原因は、膝の内側の軟部組織の癒着と内転筋のトリガーポイントが関与している可能性が考えられました。組織が癒着(くっついている)している部分はまず皮膚がつまみにくくなり、それに加え皮膚をつまむと他の部位に比べ痛みを強く感じます。癒着していると伸び縮みが出来ない分負担が多くなり、代謝が落ち循環が滞る為、老廃物や発痛物質が貯留してしまうのです。
内転筋のトリガーポイントは上の画像の様な範囲に痛みを生じさせます。この部分は触ると硬い方は多いですが、実際に症状が出ている方の場合、やはり一線を画した硬さ・ハリを感じることが多いです。逆に現在症状がなくても、内転筋に異常な緊張がある方は膝の痛みに十分注意する必要があるかと思います。
膝を痛めやすい方の特徴
今回のTMさんの場合もそうですが、膝を痛める方にはいくつかの特徴があります。(※必ずあてはまるわけではありません)
➊ 股関節の動きが悪い
❷ 足関節の動きが悪い
❸ 大腿四頭筋の柔軟性が欠けている
まず➊・❷に関してですが、膝関節という関節は上下2関節の影響を大きく受けます。つまり股関節と足関節のことです。股関節は仰向けの状態で片方の膝を胸に引き寄せるとつまり感を感じたり、膝を立てて外側に倒そうとするとパタッと倒れずに途中でロックがかかってしまうケースが多くみられます。足関節は特に背屈という足先を上に持ち上げる動きに制限が見られるケースが多いです。蹲踞(そんきょ)という姿勢が取れない方は注意が必要かもしれません。
❸の大腿四頭筋は膝の痛みを診るうえで重要なポイントです。軽く押したときに痛みを感じるほど過緊張していたり、うつ伏せで膝を曲げたときに踵がお尻につかない場合は柔軟性が欠けていると思っていいでしょう。
治療法の選択
膝の治療に限った話ではありませんが、やはり治療法の選択は非常に大切かと思います。今回のTMさんも半年前からの症状で他院さんで治療もされていたものの治りきっていませんでした。治療は基本的に継続的かつ計画的に行っていくものであり、症状の改善が思わしくない際は治療法・治療計画の見直しが必要になります。
当院では膝の痛みを診る際には、オリジナルの14項目のチェックシートを用いて評価をしてきます。また治療もそのチェックシートに基づいて行っていくため、どこが改善してどこがまだ改善していないのかをしっかりと目で見て確認することが出来ます。
膝の痛みでお困りの際は『なる.整骨院』へお問い合わせください。