腱鞘炎(ドケルバン病) 手首の痛み
腱鞘炎とは、「腱鞘」といわれる腱の周囲を覆う滑液胞が炎症を起こしている状態です。普段は腱鞘という鞘の中を通っている腱ですが、通常は摩擦がなく手指の屈曲は滑らかに動くことができます。
その部分になんらかの炎症が起こっていると腱鞘のすべりが悪くなり摩擦が生じてしまいます。その摩擦により炎症が起き、痛みが出始めます。今までは手や指をたくさん使う職業関連の方に多いとされていましたが、最近ではスマホやパソコンなどの過度の使いすぎによって痛みを訴える方が多くなっています。
腱鞘炎の症状
腱鞘炎は、段階を踏んで症状が悪化していくわけではなく、痛みを感じるまでの潜伏期間が長いため症状がすぐに現れないことが多いです。
ひどくなると、
- 物を持つと痛む
- 手に力が入りにくい
- ピンポイントで痛い場所がある
- 動かすと痛い
などの症状が出てきます。
しかし、その前駆症状として
- うまく手を動かせない気がする
- 痛みは無いが手首が腫れる
- 手首を使う作業やタイピングをすると手首がだるく感じる
- 指などを動かすと関節にきしみを感じる
などが、先に出てきます。
前駆症状のうち一つでも当てはまる場合は、このまま放置するといずれ腱鞘炎になる可能性があります。
腱鞘炎の原因
腱鞘炎の主な原因はOver use (使い過ぎ)です。最初に少し書きましたが、以前は作家や漫画家などペンを持つ仕事の人、手を使った家事をする量の多い主婦などがなりやすいとされていました。
しかし、最近では子供や男性もパソコンやスマホの使い過ぎで痛みが出る方もいらっしゃいます。
【参考】スマホ首とテキストサム損傷
ある種の現代病といっても過言ではありません。
やはり、慢性的になってしまった腱鞘炎ほど治癒までの時間は長くなります。早めのご相談やご予約をお薦めします。
【参考】クラリネット演奏による腱鞘炎(親指・薬指・小指)治療