考えられる足裏・踵の痛みの原因
踵や足裏に痛みがあると色々と弊害が出てきますよね…当院にもそんな悩みを抱えた方がたくさんいらっしゃいます。多くの方はネットなどでお調べになり、ご自身が『足底筋膜炎』ではないか?とお思いになって来院されます。お話を聞かせていただき検査をしていくと、痛みの原因が足底筋膜炎とは異なる場合、または足底筋膜炎と合併しているケースが見受けられることがあります。
そこで今回は足裏・踵の痛みでお困りの方へ、足底筋膜炎以外の原因とその特徴を説明していきます。
まず、足の裏や踵(かかと)が痛い場合、下の6つの可能性があります。
- 足底筋膜炎
- 踵骨下滑液包炎
- 踵骨後部滑液包炎・アキレス腱皮下滑液包炎
- 踵部脂肪褥(しょうぶしぼうじょく)/ファットパッド症候群(Fat Pad Syndrome)
- セーバー病(踵骨骨端症)
それぞれの症状について見ていきましょう。
1 足底筋膜炎
足底筋膜炎は、下の記事で詳しく記載しています。
【参考】
2 踵骨下滑液包炎
これは踵骨という踵の骨の下に存在する滑液包という場所が、何らかの原因で炎症を起こして痛みを生じるのが『踵骨下滑液包炎』です。
原因としては様々考えられます。1つとして骨棘が原因となることがありますが、骨棘が存在しても痛みが出ない場合もあるので原因不明ということも見られます。
3 踵骨後部滑液包炎・アキレス腱皮下滑液包炎
アキレス腱付着部周辺に繰り返し強い負荷がかかったり、滑液包の機能が悪くなり摩擦が生じることで起こります。症状は徐々に発生し赤く腫れたり押すと痛みがあります。また痛みを感じてから数時間で急に痛みが強くなる場合は、痛風、関節リウマチ、感染症による可能性も考えられます。
4 踵部脂肪褥(しょうぶしぼうじょく)/ファットパッド症候群(Fat Pad Syndrome)
(左が正常、右が踵部脂肪褥)
踵の下には衝撃を吸収するクッションのような役割をしてくれる「脂肪体」というものが存在しています。この脂肪体が薄くなってしまったり、柔軟性が失われたりしてしまうことでクッションの機能を果たさなくなってしまいます。症状としては踵の先端に痛みを感じ、歩く際には踵をから接地できないので足裏全体でペタペタ歩くか足をズリズリと引きずるような形で歩くようになります。
これは上記の踵部脂肪部褥と似ていますが、若干異なる症状を呈します。ファットパッド症候群の場合は脂肪褥と違い踵全体に痛みを生じます。そしてスポーツ初心者や若い方に多いのが特徴です。原因としては、運動など繰り返しの衝撃により、柔らかい脂肪体と硬い踵骨の間でズレが生じてしまい痛みを引き起こすと考えられています。
治療方法
1:免荷
まずは踵にかかる負荷を減らさなければいけません。当院では必要に応じて『ジェルヒールカップ』をお渡ししています。
2:患部の治療
炎症が起きていたり組織が傷んでしまっている場所に対しては、多くのトップアスリートも使用している特殊治療器を使用し治療を行っていきます。
3:姿勢・動作改善
上記の患部の局所療法に加え、当院では原因となる姿勢・動作での改善点も探し出し再発のない根本からの治癒を目指します。
さいごに
今回は足裏・踵の痛みは、足底筋膜炎以外にも様々な種類があります。
もし足裏・踵に痛みを感じても決してご自身で判断はしないで下さい。
お身体のことは我々『身体のプロ』にお任せ下さい!!
必ずお力になれると信じておりますので、少しでも足裏や踵に痛みや違和感を感じたらなるべくお早めにご連絡いただけると幸いです。痛みを感じ、早期に治療すればするほど回復が本当に早いのです。
当院の足の痛みの症例(H27.8~
- 『半年前からのお足の付け根の痛み』西区
- 『かかとの痛みを訴える女性の治療』西区
- 『かかとの痛みを訴える女性の治療②』西区
- 『かかとの痛みを訴える女性の治療③』西区
- 『歩くだけで痛い足裏の痛み/足底筋膜炎』
- 『足裏:中指の付け根の痛み/口コミ』
- 『急に歩けなくなった踵の痛み』横須賀市
- 『ラガーマンの足底筋膜炎』保土ヶ谷区
- 『急な足の裏の痛み』西区
- 『1年間我慢した足の裏の痛み』西区
- 『突然襲ってきた足の裏の痛み』中区
- 『踵が痛すぎて、電車から降りられない』中区
- 『10年来の足底筋膜炎』南区