肩の痛み・肩峰下滑液包炎 / 症状・原因・治療解説

肩峰下滑液包炎

肩峰下滑液包炎

肩峰下滑液包炎とは名前の通り、肩峰の下にある滑液包が炎症をおこしている状態です。肩に痛みがある方でこの滑液包炎だけを発症しているケースはめずらしく、ほとんどが別の疾患も併発してる事が多いです。特に併発が多いのがインピンジメント症候群です。滑液包は棘上筋の滑りを滑らかにする役割があるのですがこの2つが肩峰と上腕骨に挟みこまれて(インピンジメント)棘上筋に炎症があれば腱板炎、滑液包に炎症があれば滑液包炎となります。このように2つはとても密接な関係があります。

肩峰下滑液包炎

はじめに

肩関節における症状は、簡単に改善しないケースがとても多いです。1.2回で改善するケースでは、症状は軽かったんだと考える事が妥当です。なぜ治りにくいのか?どんな症状があるのか?下の参考記事をお読みいただき理解を深めて頂けると良いかと思います。

【参考】肩関節に関する症状・治療解説

滑液包とは?

滑液包とは滑液を含んだ袋の事で上記の画像の水色と紫色の8の字状の袋の事です。滑液とは筋肉、腱、靭帯などと骨との摩擦を軽減したり関節の動きを滑らかにする役割があります。骨との摩擦により炎症が起きない様に、また腱などが断裂しないために滑液包があります。また細胞に酸素や栄養素を運ぶ作用もあります。肩関節の滑液包には関節包の内圧を調整する役割もあります。

肩峰下滑液包とは?

名前の通り、肩峰の下にある滑液包です。体の中で一番大きい滑液包になります。肩峰の下には腱板の一つである棘上筋が通っています。棘上筋と肩峰との摩擦の影響を少なくするために滑液包がクッションのような役割をします。滑液包の作用で棘上筋がうまく働く事が出来ているのです。また痛みを感知する神経も多くある部位ですので、痛みを強く感じやすい要因の一つでしょう。

症状

・肩挙上時の痛み

肩峰下滑液包炎では様々な肩の疾患と併発しているケースが多くあります。そのため「こう動かすと痛いといった特定の動きではなく」、どの動きも痛いといったケースが多いと感じます。

・ひっかかり感やつまり感

インピンジメント症候群の方に多く見受けられる症状です。肩峰下滑液包炎の発生にもあるように滑液包が炎症をおこすのには肩関節がインピンジメントしている事が多いです。なのでこのようなひっかかり感やつまり感といった症状がでるケースがあります。同じ動きをしても痛い時と痛くない時があったりもしますので、どの動きが痛いか伝え辛いものもあります。

・夜間痛

夜寝ている時に痛みがある事があります。滑液包炎に限らず、肩の痛みがある人は夜間痛を伴うケースがあります。痛い方の肩を下向きにしたまま寝られると特に痛みが増す事が多いです。原因はまだはっきりとはしていませんが、1番よく言われているのが関節内圧の上昇です。痛みの影響で肩関節の周りの筋肉が防御的に収縮する事で肩関節の内圧が上昇する事が夜間痛につながっているのではないかと言われています。また寝る時の体勢などによっても夜間痛を発生しやすくなりますし、夜間は身体を動かさないために血流が悪い状態であることも一つの要因と考えられるでしょう。また睡眠時リラックスしている環境(副交感神経優位)では痛みに敏感になるとも言われています。

・可動域制限

急性期(痛み初め)は炎症による痛みや腫れで肩を動かせない事が多いです。その期間が長くなるにつれて筋肉の萎縮や筋力低下、関節の拘縮がおこっていきます。このような状況が長ければ長いほど関節の可動域制限はおこりやすくなりますし、動かしにくくなります。最終的に痛みが消失しても可動域制限がある状態にならないようにする事が大切です。

検査

ダウバーンテスト:肩峰下滑液包炎を疑うテスト法です。肩峰と大結節の間を押さえたまま他動的に肩を90°外転させます。押さえて痛みが消失、押さえないで痛みがある場合、肩峰下滑液包炎を疑います。これが陽性と出たからと言って確実に滑液包炎とは限りません。確定診断にはMRIが有効ですが、だからといって有効な治療法があるわけでもありません。ご自身の病態を知りたい方は、MRIの撮影も良いかもしれません。

診断

上記のように、肩峰下滑液包炎はMRIでの診断が主流です。レントゲンでは判断できません。最近では超音波診断も普及してきておりますが、MRIでの確定診断が多いです。またインピンジメント症候群など別の疾患も併発してる場合が多いです。

夜間痛の対応

上記にも記載した夜間痛ですが、症状が出づらくなる又は症状を軽減する対策をご紹介します。一つ目は寝る姿勢です。

横向きで寝る場合

横向きで寝る場合、痛みがある側の肩を上にした状態で寝ます。クッション(バスタオルなど)を抱えて寝るようにしましょう。クッションがない状態で寝ると上肢の重みで体が前に落ち込むような体勢になります。その影響で背中側の筋肉(主に棘下筋や小円筋)が伸ばされことで痛みがおきます。クッションを抱えることで上肢の重さを軽減させることが目的です。横向きで寝る場合痛い方の肩を下にして寝るのは絶対に避けてください。痛みが悪化する可能性が高いです。

上向きで寝る場合

上向きで寝る場合、肘の下(又は肩~肘にかけて)にクッションをひきましょう。肘の下にクッションがあることで肩とベッドの隙間を埋めてくれます。この隙間がある状態だと肩関節の内圧があがりやすくなります。また抱き枕をお腹の上で抱えこんで腕の重みを軽減させることで痛みが軽減するケースもあります。

二つ目は血流の循環を上げることです。

肩以外にも言えることですが、温めることで血流循環があがります。血流が良くなることで筋肉も良い状態になりやすいです。入浴することで体を温めめる、肩にタオルを巻く、張るホカロンをして寝てみるなど絶対に冷やしてはいけません。(急性期を除く)夏場のエアコン、クーラーでの冷えは天敵です。お仕事中など何か工夫をして冷やさないようにしましょう。大事な事は、肩関節内における血流をどんどん上げて老廃物・痛み物質を代謝させていく事です。

一般的な治療法

飲み薬、注射

整形外科で痛みが強い時期にはステロイド注射をうつ場合があります。炎症期の痛みの強い時期には注射を行った方が良い場合もあります。ですが、それを痛いからといって長期にわたってうち続けることはおすすめしません。2~3回で効果がない・より痛くなる場合には、あまりお勧めできないと考えます。

物理療法

干渉波・低周波治療が一般的な電気治療器です。いずれも血行が改善するという意味では有効かと考えますが表面的な刺激を与える治療器ですので深層には到達しづらいのが特徴です。マイクロ波(温熱)も良く使用されていますが、深部が温まるという点では効果的ですがなかなか体感・実感し辛い治療器かもしれません。

安静

炎症期の時期は無理せず安静です。ですが安静の時期が長くなるほど周りの筋肉、軟部組織などが硬くなり関節が動かしづらい環境になります。もちろん痛くない範囲では動かした方が良いですが、いかに炎症を早く落ち着かせるかが大事になってきます。

手術療法

最近では関節鏡視下肩峰下除圧術という手術が主流となっています。ひっかりの原因になっている骨棘や慢性的に炎症がおきている滑液包などを切除します。この手術は低侵襲なため早期にリハビリが可能となります。

当院の治療法

急性期

痛み初めの炎症を早く抑えることが予後にとても重要です。当院では、超音波コンビネーション治療:超音波治療器と微弱電流治療を掛け合わせて炎症の抑制をはかります。また、痛い部位は、細胞組織のプラスとマイナスが乱れてしまいます。定電流治療器AAPで細胞組織のプラスとマイナスの乱れを正していく方法をとります。夜間痛などは、この治療器で早期改善するケースが多いです。

【参考】夜間も続く肩の痛み

1 特殊治療器/立体動態波/3D微弱電流/超音波/ハイボルテージ

夜間痛を伴う方には、定電流治療器が効果的です。3回~5回くらいの治療で夜間痛が消失するケースが多いです。肩関節の拘縮・硬直にはトップアスリートも使用している立体動態波・超音波治療を使用する事もあります。当院では、干渉波・低周波はあまり効果があるとは考えていないので使用してません。肩関節内における症状に有効なのは、関節内の血流を上げて代謝を良くすることです。痛んでいる組織の回復には、やはり血液・酸素が改善する、これはどの症状も同じです。より有効な方法で代謝を上げていきたいですね。

2 手技療法

肩の痛みの原因が滑液包炎のみの場合、有効な手技療法もありますが上記にもあるように滑液包炎のみが原因ではないことが多いですので治療機器をはじめ様々な角度から治療していくことが殆どです。

3 身体全体を診る

【参考】当院の治療方法・評価・検査

肩関節が正しく動くには、骨盤・股関節・背骨・肩甲骨が正しく動いていなければいけません。また、筋肉の緊張は必ず起こりますので、筋肉の弛緩には頸椎からも調整していく必要が必ず出てきます。急に患うわけではなくこれまでの身体の使い方の結果、痛みと可動域制限を伴いますのでしっかりとした治療が必要です。

4 筋膜リリース

ほとんどの患者さんの肩甲骨が癒着しています。肩甲骨と肩関節が一緒に動いてしまったり、肩甲骨が動かなくなってしまっています。この癒着を剥がす事で筋膜の滑走性が良くなることはもちろん、溜まっている老廃物が代謝されます。この治療をして身体にとって損はありません。痛みのない方も是非、受けてみる事をお勧めします。当院では、【ファズブレード】とう器具を使用しこの癒着を剥がしていきます。

筋膜リリース

※当院HP内より抜粋

※アイシングはする?しない?

急なお怪我もそうですが、肩関節においても当院では急なケガの直後以外はアイシングを推奨していません。『冷やす事で冷たく気持ちが良い』『冷やす事で患部が麻痺した感覚で鎮痛効果』といったレベルです。やはり温めることで血流をよくし、患部をどんどん修復していかなければいけません。『冷えは万病のもと』冷やしてよいのは、ケガをした直後の10分程度と考えます。最近では、イタリアサッカーセリエAのACミランでは、アイシングはほとんどしないそうです。当院では、捻挫でも骨折・靭帯断裂がなければ固定もしていません。

【参考】肩関節に関する症状とりまとめ

【参考】四十肩・五十肩について

【参考】石灰沈着性腱板炎

【参考】インピンジメント症候群

肩関節に関する症状について、上記に詳しく掲載しています。ご参考までにご一読いただければ幸いです。肩の痛みでお悩みの方は、横浜駅徒歩12分【なる.整骨院】へご相談下さい。

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ABOUTこの記事をかいた人

なる.整骨院の院長です(詳細な経歴)。柔道整復師・医薬品登録販売者・パーフェクトクラニオロジー協会会員。皆さんのお役に立てる情報提供をして参ります。