足を引きずるほどの激痛
※あくまで個人の感想であり、皆様に同じ効果が出るという事ではございません。
治療期間 |
約1週間(3回) |
治療内容 |
下腿部の内圧減少とヒラメ筋トリガーポイントがメイン。 代償動作による二次的な筋緊張の緩和。 |
考察 |
急にハイペースで登山を始めてしまったことによる症状。 アルコールの摂取によって疲労がうまく抜けず、今回の様な痛みに至った。 |
アキレス腱炎ではない
当初は痛みがアキレス腱付近ということでアキレス腱炎かアキレス腱周囲炎を疑いました。しかし、実際に視診・触診していくと、特に触って痛いわけでもなく腫脹や熱感といった明かな炎症も見られませんでした。
【炎症の5徴】
急性の炎症には5つの徴候が見られます。
- 発赤
- 腫脹
- 熱感
- 疼痛
- 機能障害
ヒラメ筋トリガーポイント
トリガーポイントとは、圧に対する感度が局所的に高い、過刺激性のポイントで、身体の他の部位に症状(通常は疼痛)を引き起こします。トリガーポイントは、筋肉、筋膜、骨膜、靭帯、皮膚などの身体の軟部組織に存在することが多いと言われています。一般的には、潜在性と活動性のトリガーポイントに分類され、潜在性は、圧迫されない限り局所的な痛みや関連痛を引き起こさないのに対し、活動性トリガーポイントは圧迫されなくても局所的な痛みや関連痛を引き起こします。
痛みの原因は下腿三頭筋(腓腹筋+ヒラメ筋)の1つであるヒラメ筋のトリガーポイントによるものだと考えました。ヒラメ筋は腓腹筋よりも深部に走行しており足関節を下に曲げる働きがあります。主につま先立ちや坂道を歩いている際に負担がかかる筋肉であり、登山ではかなり酷使されることが想像できました。
アルコールによる影響
今回の発症は週に1回というハイペースな登山によるヒラメ筋の酷使が大きな原因でしたが、それに加えてもう一つ発症の要因となっているものが登山後の飲酒です。
アルコールを運動後に摂取してしまうと、アルコールの分解にエネルギーが使われてしまい筋組織の回復を妨げてしまう可能性があります。またどこか痛めている状態で飲酒することで治りを遅らせてしまうどころか、痛みを助長させてしまうこともあるのです。
極力、運動後やどこか痛めている場合にはアルコールの摂取を控えることをお勧めします。
登山をする方が注意するべき症状
- アキレス腱炎/アキレス腱周囲炎
- 足底筋膜炎
- 膝蓋靭帯炎
- 半月板損傷
やはり登山をされる方に多く見られるのは、踵や膝など足元の症状です。特に足底筋膜炎は一度発症すると慢性化し日常生活にも支障をきたす場合があります。既に踵(足裏)に痛みや違和感を感じている方は早めの治療をお勧めします。
【参考】足底筋膜炎の原因・治療法
【参考】半月板損傷の原因・治療法