寝違え・ぎっくり首は身体のSOS!?
寝違えという言葉は、みなさんご存知かと思います。朝起きて首が痛い。動かすことができない。といった症状が代表的なものです。朝起きたときだけに起きるわけではありません。昼間でも夜間でも症状が起きた総称を『寝違え』最近では『ぎっくり首』なんて言われています。中には、肩や背中、腕まで痛みがあると訴える方もいらっしゃいます。寝違えはけっこう痛いです。それに加えて可動域(動かせる範囲)が狭くなります。
そんな痛みが強い中で、みなさんは寝違えになられた際、治療はされましたか?「何日か安静にしたら治るだろう」と考え、放置していませんか?「寝違えてすぐ治ったと思ったら、また寝違えました。寝違えって癖になるんですか?」とつい最近患者さんにも言われました。寝違えは癖にはなりません!ただ寝違えを放置して、安静にしているだけだと、また寝違えるかもしれません。寝違えの患者さんを多く見てきましたが、寝違える原因がある人がほとんどでした。寝違えについてこのページでしっかりお伝えします。
神奈川県横浜市西区浅間町2-101-4
寝違え・ぎっくり首とは?
まず初めに、寝違えとは一般的に言われていますが、医学的には「急性疼痛性頸部拘縮」といいます。筋肉が持続的に収縮してしまっている状態です。筋スパズムと呼ばれたりもします。この状態だと、首の筋肉や靭帯が一時的に炎症が起きている場合が多いです。整形外科でレントゲンをとっても、骨に問題があるわけではないので、異常はみつかりません。(「ストレートネックが原因だね」と言われることもあるかと思いますが、我々はそれが原因とは考えておりません。詳しくはこちらから→ ストレートネックの衝撃の真実)
症状の治まり方は、人それぞれ違います。すぐに治まる方や1週間から10日、中には1ヵ月もかかる方もいらっしゃいます。
それでは、なぜ寝違えがおこるのでしょうか。
寝違えの原因
寝違えに原因なんてあるの?そう思われている方が多いと感じています。就寝中の急な動きによるものや寝具が合わないなども、もちろんあると思います。
❶普段の姿勢からの影響
姿勢不良が日頃から続くと、首への負担がとても大きくなります。特に顔が前にでるような姿勢です。最近ではスマホの影響で´スマホ首´とも呼ばれたりします。このように日頃から首への負担が大きくなることで、疲労物質が溜まり、閾値(痛みを感じるレベル)が下がります。ちょっとした動きで、首が痛みを感じやすくなり寝違いに発展していることが、とても多いです。日々の首へのストレスがダメージがうけやすい状態を作っていると言えるでしょう。
【参考】姿勢を正すメリット
❷睡眠 食生活 お酒 入浴
普段の生活の影響はとても大きいです。これは寝違いだけでなく、すべての病期に言えることです。例えば泥酔状態で就寝したとしても疲労は抜けきらないでしょうし、自律神経も疲弊し、交感神経も活発になり緊張状態も抜けません。そのような状態が続くと、痛みの閾値が下がり寝違いも起こりやすくなります。今一度、最近入浴できているか。食事が偏っていないかなど、振り返ってみてください。
❸片側ばかりを下にして寝ている方
いつも同じ方向ばかりを下側にして寝ている方は、寝違えを起こしやすいです。夜間は、仰向け、左右横向きをなるべく均等にするようにしてみてください。
【参考】栄養の話
寝違えの症状
寝違えの症状は個人差もあり様々ですが、一般的に言われている症状は以下になります。
- 朝起きて首が動かなくなった
- 首を少しでも動かすと痛みが走る
- 首の硬くなっている部分を押すと痛い
- 首だけでなく肩や背中にも痛みが走る
- 段々と腕や手先に痺れや痛みも生じる
寝違えの際にやってはいけないこと
寝違えた際、みなさん早く痛みから解放されたいとの思いで首をマッサージしたり、ストレッチをしたりする人も多いのではないでしょうか。例えば、擦り傷が出来た場合、やみくもにさわったり傷口を広げるようなことはしないと思います。寝違えもそのような状態だと思っていただいて良いと思います。安易に刺激することは控えてください。
首のマッサージ・ストレッチ
上記にも記載しましたが、安易にマッサージやストレッチをすることは傷口を広げるようなものです。確かに痛みのある部位は、自分でも気になって触ったりする事が増えると思います。そんなときにこそ、早めに専門家に相談してください!
冷やすの?温めるの?
どこの部位を痛めても、この冷やした方がいいのか?温めた方がいいのか?という疑問が出てくると思います。正直、診てみないと、触ってみないと確実な答えはお伝えできません。ただ、自然治癒力(治す力)を強くするためには、必ず血流を良くしてあげないといけません。そういった意味でも過度なアイシングは当院では、推奨しておりません。身体を温める事で、血流を良くし、自然治癒力をどんどん強くします。
ただし、明かな熱感、腫脹があり受傷直後の場合でしたら「10分のアイシング・15分空けてまた10分のアイシングを3セット」してあげてください。冷やしすぎる事で、良い組織まで冷えて自然治癒力が下がりますので注意が必要です。
寝違えを放置しておくと
寝違えを放置しておくと、最悪の場合首が動かない、動かせないだけではなく上腕から肘、前腕、手指にかけて痺れや痛みが出現してくることがあります。この時点で初めて病院に掛かる方も多いですが、この時につく診断名としては、下記が挙げられます。
上記のような診断名がつくと、初めて「えっ怖いな。。。大丈夫かな。。。」と思い始め精神的に更に悪い方向へ進んでしまいます。ですので、たがが寝違えと高をくくらず早めの受診もしくは3日で改善しなかった場合には、早期にご相談下さい。
一般的な治療(医療機関での治療)
- 湿布の処方
- 痛み止めの服用 【参考】ロキソニンの副作用
- 痛みがでている部分に注射 【参考】ブロック注射の種類
- 電気治療やマッサージ
- 頸椎カラー着用
寝違えの初期では、湿布の処方や痛み止めの薬をだされて終了。なんてことも多いかと思います。また、痛みの生じている部分に注射を打つこともあります。このような対応だけだと、なかなか治らない方もいらっしゃいます。
当院の治療
寝違えといっても、首だけが悪いのではなく、身体全身が絡んでいる場合の方が多いです。当院では首の状態を確認することは、もちろん行っていきますが、なぜ寝違えになったかまで考えるために身体を診させていただきます。
- 自律神経の評価
- 腹部の筋緊張
- 頚椎の整形外科学検査
- 身体の可動域検査
そのために患者さん一人一人の日常生活や仕事による姿勢、筋肉、関節などの状態を評価し原因を見つける事で寝違えのみならず、他の症状も予防していきます。
【参考】当院の治療方針・治療内容
※当院HPから引用
寝違えてしまったら
朝起きて、寝違え症状を起こしてしまった場合
- 脇の下を温め、脇を拡げるような体操をしてください。脇の下を開放する事で腋窩動脈の血流が良くなり、首肩への血流が良くなることで痛みが緩和してくることがあります。
- お腹をよく温め、自律神経を整え、軽くほぐしてあげてください。
- お腹を伸ばし、深呼吸をたくさんしましょう。
- お水をたくさん飲みましょう。
- 患部は、10分ほどであれば冷やしても構いません。
- 無理やりに動かさない様にしましょう。
寝違えの予防
長時間の同じ姿勢は避けましょう
良いと思っている姿勢でも、長時間同じ姿勢でいると同じところに負担がかかります。デスクワークのお仕事の人は、コマメに身体を動かしましょう!
ストレッチをしましょう
ストレッチをすることで血流を促進します。肩が内側に入ってきやすい人、猫背が気になる人は、下記の画像を参考に大胸筋をのばしましょう。しっかり胸が開けることで、呼吸量も全く違ってきますので、ぜひ行ってください!
入浴等で体を温めましょう
全身の血流を促進します。その日の疲労は、その日のうちに対処しましょう。疲労の積み重ねが寝違えのもとです。また、パソコン作業などで目が疲れる人は、目を閉じた状態で温かいタオルを目に当ててあげることで、目の筋肉が柔らかくなります。これだけでも疲労回復を見込めますので行ってみてください。
寝違えがなかなか治らず、お困りの方は、横浜駅徒歩12分【なる.整骨院】にご相談ください。